TPP著作権保護期間70年に延長で国際収支はさらに悪化?

7月 24th, 2015

TPP著作権保護期間70年に延長で国際収支はさらに悪化?

しばらく静かだったTPP関連のニュースがここのところまた騒がしくなってきたなと思っていたら、やはり出てきました、このニュース。やはり保護期間は70年に延長される方向のようです。
くまのプーさん延命? 著作権保護70年へ最終調整
(朝日新聞デジタル)
この前日には、thinkTPPIPの方々が反対署名を出したニュースが出たばかりなのに。
TPP著作権条項への反対署名、コミケや二次創作への萎縮効果を懸念
(Internet Watch)

我々日本人としてはどちらかというと文化的な側面でこの件を見がちですが、基本的にアメリカにとっては経済的側問題。
米の著作権収入72兆円超 業界団体「経済成長の鍵」
(47NEWS)
ちょっと古い記事しか無いのですがこの記事によると、2010年のアメリカの著作権国外収入が約1,340億ドル(約16兆円)とのこと。
これがどれくらいかというと、以下のサイトを参考にすると、2014年の日本の銀行業界の市場規模とほぼ同じ。
http://visualizing.info/cr/msm/
(visualizing.info)
そりゃ、アメリカ政府も力入りますよね。
ちなみに日本のコンテンツ産業全体の市場規模が2013年で12兆円弱。(デジタルコンテンツ白書2014より)
これはGDP比約2.5%です。
記事によるとアメリカはコンテンツ産業全体ではなくて、著作権収入だけでGDP比約6.4%とのことなので、その大きさがわかります。

また、以下の2つの記事によると日本の著作権国際収支は毎年大体5〜6,000億円の赤字とのこと。
国際収支統計における日本の著作権収入はいくらか?
拡大が続く「知的財産権等収支」(日本)

そして、日本銀行のサイトで最新の情報を調べてみると
2014年 △8015億円
2015年1-5月 △2,843億円(年に換算すると△6,800億円程度)
という結果に。(赤字幅拡大してます・・・。)
時系列統計データ検索サイト
(日本銀行)

そう、著作権収支に関しては、日本は大幅な赤字国(輸出額の4倍以上の輸入をしています)なんです。
その最大の輸入相手国がアメリカであることは間違いないですね。
保護期間70年延長でメリットがあるのは明らかにアメリカであって、日本にとっては、国際収支を悪化させる一因という一面があります。